フィン人ダンナ、ハイテクの国ジパングの『弾丸』列車 ザ・新幹線に乗る

2015年7月21日



うちのフィン人ダンナは、ことしで32歳。
三十路っこクラブ中堅に片足ふみこみかかったお年頃である。

うちによく出入りしている「宝くじが当たったらさ…」が口癖の通称宝くじ男のリクも同じく三十路っこクラブ中堅なのだけれど、彼ら2名の三十路フィン人男子、宝くじが当たったら真っ先に買いたいものは、

ショベルカー

なのだそうだ。
それで思う存分地面を掘り返しまくって日々暮らしてみたいらしい。

ダンナにいたっては、「宝くじにあたったあかつきには、思う存分朝から晩まで掘り返せるように今の仕事は辞める。代わりに、道路工事とかのショベルカーの仕事をボランティアでやってあげてもいい」とも言っていた。

もしショベルカーに飽きたら、今度は木材ハーベスター、いわゆる木材伐採用ハサミみたいのが先っぽについたショベルカーのようなものを買いたいのだそうだ。(ハーベスターってなによ?知らんよ?って方が多いかと思いましたので、写真をWikipediaでお借りしました。こんなの↓です)

写真Wikipedia

これで黒々した森にガガガガーーーっと猛進していって、思う存分木を収穫して貨物トラックに積んだりしたいのだそうだ。

「ショベルカーならまだしも、これは木が生えてるとこじゃないと『乗りがい』がないのだよ。朝から晩まで木切ってたら、切るとこすぐなくなっちゃうのだよ。このへんほとんど国有林ばっかなんだから」

と私が教えてあげると、

「じゃ、こういう木を収穫する会社に就職して合法的に朝から晩までやる」

と、ダンナ。

「そんなら別に宝くじにあたらなくたって、フツーに転職すればいいじゃん!」

と私がスルドく指摘すると、

「や、この仕事は給料安いらしいから転職はしたくない。宝くじに当たってから転職する」

と、家計をあずかる生活者の顔で、ダンナ。

さいですか。。
三十路っこも中堅にもなると、夢を見るのでも地に足が付いてるようになるのね、えらいわ。。。


ともあれ以上のようなぐあいで、地に足がついてようがなんだろうが、どうもうちのダンナの脳内には『はたらくクルマ』というたぐいのものへのアコガレが湯水のように湧いているらしい。

アンタは小学生か!と3日に1回くらいホンキで心配になったりしなくもない。
でもしかし、脳内に滝がながれてようが温泉が湧いてようが、家のパソコンでひとりで木材収穫ハーベスターや貨物トラックやバスの運転シュミレーションのゲームやらでなにやらホクホク遊んでいるくらいで私に実害はたいしてないので、ほおっておいている。

で、今回日本に行くことになったとき、

「新幹線に乗りたい」

とダンナが言い出したときも、「すわ、やっぱりこの路線できたか!」と思いこそしたものの、特に反対理由する理由も実害もない。まあ、くるしゅうない、乗ってよか、ということになったのだった。




フィンランドに新幹線は走っていない。
走っていないのだけれど、言葉はある。

新幹線のことは、フィンランド語でLuotijuna(ルオティユナ)という。
直訳すると、

Luoti = 弾丸
Juna = 列車

俳句並のあじわいを秘めた、迫力ある翻訳じゃあないですかね。。。

オリジナルである日本語『新幹線』ってのより、ずーっとイキイキと、はちきれんばかりに爆走する姿を表現してるんじゃないか!?

この翻訳語をひねりだしたフィンランド人の「新幹線すごいな、どひぇー」という感激とワクワクがにじみだして(憶測)、ほんと、すんごいシズル感である。

いますぐ乗ってみたいよ弾丸列車・ルオティユナ!

と、私ですらうっかり思いそうになる。

こんなシズリまくってる言葉に、『はたらくノリモノ』大好き君であるうちのダンナが乗せられないわけはないのだ。新幹線に対してなにやらとてつもないアコガレを抱いているなあとは思っていたのだけれど、たぶん半分くらいはこの『弾丸列車・ルオティユナ』というフィンランド語のコトバ由来にちがいないと思う。


で、今回の日本行き。

ダンナは新幹線に乗れるのがたのしみすぎらしく、


「ルオティユナ(弾丸列車)、チケットとれた?」

「ルオティユナはEチケットなの?」

「ルオティユナ乗るのって、何日だっけ?」

「ルオティユナは最高何キロまででるの?」

「行きだけじゃなく、帰りもルオティユナに乗れるの?」

「北海道までは飛行機ではなくルオティユナではいけないの?」


って日々、ルオティユナ ルオティユナ、ハリーポッターの呪文なみに連呼しまくりである。
もうちょっとでイスでも動かせそう。

アンタは夏休みにオバーちゃんちに行く小学生か!?
とも思うが、もろもろの後、ジャングル化した北海道の実家の草刈をやってもらわないといけないので、ゴキゲンをそこねないようだまっておいた。夫婦生活には戦略もとい計画性が必要である。




で、乗車当日。

乗り遅れたどーするの!?と言い張るダンナに押し切られ、乗車駅である新大阪のプラットフォームに、なんと1時間半前に到着。飛行機じゃないんだよ!?荷物預けたりもセキュリティーチェックもないんだよ!?って言っているのに、ガンとして言うことをきかない。うちのダンナガンコです。

1時間半もホームで待っていたので、新幹線内で飲もうと思ってたスタバのグランデなカフェラテが新幹線の姿が米粒ほども見えないうちに、すっかりカラになってしまったではないか。
ダンナといえば、きょろきょろホームを探検するかとおもいきや、ひたすらじっと同じ場所にたちすくんで、待ち時間を堪能していらっしゃる模様。





とうとううちらの乗る新幹線がやって来た。

「。 。 。 」

ダンナ、だまりっぱなしである。
いや、ホームにキチンキチンと並ぶ他の乗客の皆さんの列をみださないように気を使ってなにやら緊張しているのか。ともあれ念願とアコガレのカタマリである弾丸列車を前に、ひっそりしずかにドキドキしているようすである。

で、無事に乗車。うちらの指定席を発見するなりダンナ、

「窓側座るからっ!」

ハイハイ、どうぞ座っていいですよ。

「外から見るとアレだけど、中は意外とフツーに電車だね」

と、ダンナ。
そうですよ、スターウォーズの戦艦じゃないんだから、こんなですよ。





新幹線が出発してしばらくし、市街地を抜けスピードが出てくるとダンナのひっそり型コーフンは音もなくMAXに達していた模様。ふと私が横を見ると、息継ぎするのもわすれてそうな勢いで車窓からスマホでビデオをとりまくっていた。

ちゃんと撮れたかふがふがと確認しながら、

「早送りに編集したと思われちゃいそう」

とコーフン気味に、ダンナ。
もう、ほっとくしかない。


「トイレがすごいハイテクなかんじだった!洗面台があった!!」

と、こんどは車内探検からもどってきた、ダンナ。
私も行って、写真を撮ってこいという。自分で写真をとってくるのは世間様の手前、ちょっと恥ずかしいのだそうだ。世間体を気にする男って生き物は、面倒くさいものである。

ちなみに上記一連の会話(「窓側すわるから!」から「トイレがハイテクだった!」まで)、帰路、広島から大阪へ向かうときも、まったく同じのが繰り広げられたのでした。




こんな感じで繰り広げられた、ダンナのドキドキ弾丸列車・ルオティユナ体験。

本人いわく、一番のカルチャーショックは、

「こんなにハイテクな乗り物なのに、切符が紙だった」

ことだそうです。





まあ、フィンランドの列車の切符は、紙に印刷されたのもないことはないけど、たいていネットで買って、乗務員さんに見せるときにスマホやタブレット上に表示させて見せるだけだったりするからね。。

ともあれ、ダンナはフィンランドに帰ってきてから弾丸車窓映像をいろんな人に見せまくってうれしそうにしています。また乗りたいそうです。

それでは、また!



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うかうかしてるうちに日本から帰ってきてもう一か月ちかくたっちゃったんですが、ダンナの日本ツアーの他の展開が気になるかもよ、漁師さんにもまれた話はどうなったんだ!事件性なくても読んでみたいかもよと思っていただける方が多ければ書く気になるかもしれないので、応援クリックいただけると嬉しいです。↑




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