燃え上がる自由とソーセージ!ガラパゴス的進化をとげたダンナ実家のイースター

2015年4月13日



前回に引き続き、いまさら感あふれるカト家のイースターの話です。

そう、ダンナ実家のイースターがガラパゴス的進化をとげているっていう話。。。

「ガラパゴス的進化をとげた携帯電話」が「ガラケー」、「ガラパゴス的進化をとげたスマホ」が「ガラスマ」なら、「ガラパゴス的進化を遂げたイースター」は「ガライー」。。。

というわけで以下文中、「ガラパゴス的進化をとげたダンナ実家のイースター」と言いたいときは、トレンディに「ガライー」と書きますので、どうぞご了承ください。




ガライー、メイン料理のチョイスがまずガラパゴス化している。

ふつう、フィンランドだけでなくキリスト教系の国ではイースターには羊の肉の料理をたべることがおおいと思う。羊肉のローストだとか、シチューだとか。食べるタイミングとして多いのは、イースターのクライマックスであるイースター日曜日の前の晩、土曜日の夕食にというところが多いと思う。

しかしダンナ実家では、そのイースター土曜日はきまって、メキシコ料理のトルティーヤがでる。

トルティーヤっていうのは、メキシコのクレープみたいに薄いパンで、中にひき肉やチーズ、レタス、トマトなどの野菜をはさみ、ピリ辛のサルサソースをかけてくるくる巻いて食べるやつだ。


これ、ずーーーーーーーーーっと昔からこうなのだ。


20年近くまえに私が高校留学でこのおうちにホームステイしていたときもそうだった。
当時フィンランドのよその家庭ではどうしているのか一般論を知らなかった私は、

「フィンランドではイースターにメキシコ料理を食べるのか。
メキシコのヒトは敬虔なキリスト教徒が多いというから、そこで培われたイースター伝統がはるばるフィンランドにやってきたんだろうか。
いずれにせよ、なにか深くてありがたい理由があるに違いない」

とぼんやり思っていた。

当時はWikipediaとかGoogle先生もFacebookもなかったので、ワタシのこの「思い違い」は真偽を問いただされることなく10数年そのまま温存され、つい5、6年前にフィンランド人の友達に、

「アンタ、それはそこのウチだけだと思うよ」

とひややかに指摘され、そこではじめて「イースターにトルティーヤというチョイスはフィンランドでは普通ではない」ということを知ったという。。。


なぜにトルティーヤ?
なぜに?


なぜ羊じゃだめなのか?

別に、誰かが羊肉アレルギーとか、羊肉が嫌いとか、昔ペットとしてえらく可愛い羊を飼っていたため羊を食するのは現在でも家庭内タブーであるとか、そういうことは一切ない。

むしろ、みんな羊肉が好きだ。
キッズらも好きで、イースター以外のときは食卓にけっこう羊が出るのだけど、

「ラテ・ランマス(ウォレスとグルミットにでてくる『ひつじのショーン』のフィン語名)、おいしいね」
とか言って、よろこんでおかわりしているくらいなのだ。

そういえば、イースターの前の週のなんでもない平日にふらっとダンナ実家にたちよったらご飯食べて行けと言われ、出されたのは羊のシチューだった。別に羊を避けているわけではないのだ。

また逆に、トルティーヤが特別な意味を持っているわけでもない。
これもふつうのご飯として登場するメニュー。


なんでなんで?なんで?

謎は深まるばかりだった。




今年のイースター土曜日。
テーブルに並ぶ刻んだレタスやチーズ、サルサソースのビンなどを見て、

「あー、イースターって感じだねー」

と、ダンナ父ヨルマ。
彼のあとをカモのヒナのようについてあるく孫らキッズに向かって、

「もうすぐイースターのトルティーヤ食べれるからね」

と言ってきかせている。

しかし、はたしてそのセリフは注釈なしで子供らに与えていいもんなんだろうか。

「なんでここではイースターにトルティーヤ説がまかり通っているんですかね!?どっからきたんすかね、そのメキシコかぶれは?!!」

と誰かのむなぐらをつかんでブンブンふりまわしながら問い詰める気持ちで、トルティーヤにいれるトマトをざっくざくきざんでいたんだけれど、

トマトをきざみ終わってしまったので、ダンナ母エリナに思い切ってきいてみた。



「うーん、いつだったかに気まぐれでやってみたらおいしかったんで、それから毎年やってるのよねえ」

と、エリナ。

「切るだけだから、準備もラクだしね。アハハハっ」

さいですか。。

「あ、これうちだけだからね!オリジナル。アハハハっ」

ですよね。。。



おとなりさんが何を料理してようが、気にしない。

形にしばられない、自由な家風、ここにあり。。。




形にはしばられないけれど、波にのるのは大好きなダンナ実家の皆さま。

イースター時に見られるその典型は、たき火。

フィンランド全国ではないそうなのだけれど、多くの地区でイースターには『コッコ』と呼ばれるたき火をする。キリスト教とは全く関係ない、キリスト教伝来以前からの慣習らしいのだけれど、邪気を払う意味があるのだそう。

で、ふだんから何かに火をつけるのが大好きなダンナ父ヨルマを筆頭に、この大義名分をのがすなとばかりに、夕方から家族総出でこのたき火をエンジョイする。

会場は裏庭。





ダンナ父ヨルマがこの日に燃やそうと、事前にあつめておいた枝などを、ガンガン積んで燃やしていく。
裏庭とその延長上にある敷地内の森を冬の間に間伐や枝払いするのだけど、そういうのがあるので、毎年けっこうな量である。






もちろんキッズもガンガンたき火に枝を投入。







だいぶ火が大きくなってきたけど、まだまだやめない。

邪気・絶賛燃焼中。





家の裏口のほうから、ダンナ母エリナが

「おとなりさんが心配しない程度にしなさいよー!」

と言っているのが聞こえる。
まったくワタシもそう思う。




キッズの背丈を軽く超える程度の火柱がたち、みんなのたき火テンションがクライマックスにさしかかったころ、とうとう『ガライーのマストアイテム』が登場した。

ガラパゴス的進化をとげたダンナ実家のイースター、ガライー。

そのマストアイテムとは、


『コッコ・マッカラ』だ。


『コッコ』とはさきほどご紹介したように、たき火のこと。『マッカラ』とはソーセージのことである。

イースターのメイン・イベントであるたき火『コッコ』で焼くソーセージ、それが『コッコ・マッカラ』なのだ!







邪気払いの意味を込めて焚かれる炎で、邪気だけでなくソーセージも焼いてしまおうという、火があるんだからソーセージ焼いて何が悪いっていう、ちょうど小腹もすいてきたしねっていう、自由かつクリエィティブかつ合理的な発想の結晶なのである。


ガライーの進化、ここに極まれり。。。





ちなみに、火が大きすぎて普通のソーセージのように普通の串にさして近くに座ってあぶるということができないため、そのへんの手頃な木の枝をもってきて串とし、適温そうなポジジョンに設置する。





ちなみに、たいていの場合、その『手頃なサイズの木の枝』というのがそのへんにないので、結局、燃料用につんであった枝というか木そのものをひっぱってきて、その先っぽにソーセージをさすということになる。






そして、今年は焼けたソーセージをつつむキッチンペーパーを持ってくるのを忘れた。

ぶつぶつ言いながら、枝ごとソーセージをひきずっていく、ダンナめいっこ。




ワタシですか?

すでにビール持参でたき火のそばにスタンバってたんで、焼けたらその場で枝ごとかじって食べました。おいしかったです。




なんだかんだ言いながらも、私はこのダンナ実家の不思議で自由な進化を遂げたイースターがけっこう気に入っています。

というわけで、今年のガライーのレポートでした。



それでは、また!




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ダンナ実家には他にも不思議な進化をとげたアレやコレがいろいろあるんですが、
フィンランドのネタといっていいのかよくわからず書くのがちょっとためらわれることが多いのでした。そういう話もたまにアリじゃん?と思ってくださる方が多ければ書こうかと思うので、
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