調子にのってとりすぎたアナタに朗報。ベリーの大量消費方法

2014年10月7日



「いまなら無料!!」
「いまだけ取り放題!!」

こういうキーワードに敏感なアナタにとって、夏から秋にかけてのフィンランドは危険な国だ。
森にいけば、ベリー類が取り放題だからだ。

外国人であろうと、フィンランド人であろうと、通りがかりの観光客であっても、誰でも取り放題。

国有林であっても、国立公園内であっても、私有地であっても、基本的にどこの森でとってもいい。ダメなのは私有地の場合で土地所有者の人がNOと意思表明している場合(テープで森をかこんだり、看板をたてたりしてある)や、国立公園内の特別植生保護地域でつむこと。
また、保護種に指定されているベリーはどこであっても取ってはいけない。

それ以外は、アナタの気がすむまでとっていい。


●フィンランドの森でしていいこと、ダメなことについては、フィンランドの森林と国立公園を管理するメッツァハッリトゥスのサイトをご参照ください→Outodoors.fi Rights and regulation (英語)




オウルのあたりでとれるメジャーなものは、7月から8月がムスティッカ(Mustikka、
学名Vaccinium myrtillus)、いわゆるブルーベリー。正確に英語でいうとビルベリーなんだけれど、いくらその話をしても私の周りのフィンランド人たちはブルーベリーだと言い張って聞かないので、ブルーベリーと呼んでいる。
9月半ばから10月にかけてがプオルッカ(Puorukka、学名Vaccinium vitis-idaea)。日本語でいうコケモモ、英語でいうところのカウベリー/リンゴンベリーだ。

ちなみに、いやみったらしいウンチク風でほんとに恐縮なのだけど、普段から気になっているので今日こそはどうしても言わせていただくのだけど、プオルッカはクランベリーではないです。クランベリーはフィンランド語ではKarpaloといい、プオルッカとは別の種類のベリーで、ツルコケモモ(Vaccinium oxycoccos)やその仲間たち(ヒメツルコケモモVaccinium microcarpum、オオミツルコケモモVaccinium macrocarpon)のことです。

もうこのさいなのでドサクサに紛れてもっと言わせていただくと、よくプオルッカは英語でリンゴンベリーと呼ばれたりカウベリーと呼ばれたりするんですが、ほんとは同じものなのにニックネームが2つあるわけでないのです。リンゴンベリー(Lingonberry)はVaccinium vitis-idaea var. minus Loddで、カウベリー(Cowberry)はVaccinium vitis-idaea var. vitis-idaea L、それぞれ亜種で、まったくの同一人物ではないのです。北海道で流氷をバックに駆け回っているエゾシカと、奈良でシカせんべいぼりぼりやってる二ホンジカくらい違うのです!

はァはァ。。
ようやく言えて、すっきりしたわ。。。




もとい!

オウルのあたりにはムスティッカやプオルッカのほかにもいろんな種類のベリーがあるのだけれど、今日はそこらへんの解説よりも、この、「気のすむまでとってもいい」をプオルッカ相手に実際にやってみたので、そのレポートです。

行き先はうちから自転車で15分くらいのところにある、林。


足元いちめんプオルッカ。
ふまずには一歩も進めないくらい、あたりいちめんプオルッカ。
そこで地面にはいつくばって、ひたすらむしりまくる。。



日当たりのよさそうなところだと、駄菓子屋の10円ガムか!ってくらいの巨大なのがあることもある。
熟した実はあずき色で、まだ若い実は白雪姫がたべる毒リンゴ系のビビット赤。

むしっているあいだは写真をとることもハナミズをかむこともわすれるほどの集中っぷりで、ほとんどトランス状態。

ちなみにムスティッカ、ブルーベリーをむしっているときは、ここまでトランス状態にはならない。
ならないというか、なれない。
なぜかというと、蚊がすごいから。トランスの境地にいたろうとする私を数秒ごとにやつらが現世に呼び戻してくれる。。私のフィンランド生活最大の敵、それは蚊。。。そんなわけでブルーベリー摘みの成果は、ブルーベリーが豊作だったかより、私がどこまで蚊に耐えられたかに比例する。

その点、プオルッカはもう大半の蚊がおなくなりになったころに最盛期がやってくるので本当にありがたい。気がすむまで、むしれる。


で、その、私の「気のすむまで」はどのくらいだったか?



バケツ5杯だった。
バケツ1杯が10リットルなので、50リットル。

これをとるのに、だいたい3時間(ひとりで)。

3杯目までは、トランス状態。
4杯目に、コレ、この後どうするんだろうという不安が芽生え始め、
5杯目、ゴミとり(木の葉っぱとかを取る)の大変さを思い出し夜何時までこのごみ取りが続くか冷静に計算し、おもわずバケツのフタをしめた。。。

そう、むしるのは簡単なのだけど、ゴミをとるのがほんとうにめんどうくさいのだ。



専用のザルにのせてふるいにかける要領でゴミをおとすのだけど、それでも取り切れないゴミはちまちまと手でとる。

潮干狩りの熊手みたいなのが付いた道具でザクザクとってきてるので、葉っぱやらなんやらがいっぱいついているのだ。特にカラマツの枯葉がほんとうに憎たらしいかんじでこのザルにひっかかって、取れない。来年以降はカラマツが一本も生えていないところで摘もうと心に誓う。そういえば去年も同じことを心に誓ったような気がする。

学んでくれ、私よ。。。

ゴミをとったあとは、ビニールぶくろに小分けして冷凍しておく。そして、使いたいときに解凍して、デザートの具(と言うの?タルトとかムース等々の上とか中にはいっているヤツ)にしたり、肉料理に添えるソースにしたりする。私もダンナも甘いデザートはあんまり作れないので、カト家では主にソースとして消費されている。

で、このゴミとり&袋詰めはむしってきた人の責任として、なんとしてでもやらねばならない作業なのだけれど、今年は途中で、もうほんとに本当にイヤになってきた。

なんでこんなにとってしまったんだろうと、反省することこの上ない。


このかんじ、知床に住んでたときの、月夜にうちあがるイワシに似ている。。サンマもあったな。。
ともかくかの地では夏の月夜にイワシ、秋の月夜にサンマが浜に打ちあがるのだ。そんで、ほしいだけ、すきなだけ拾っていい。好きなだけ拾えることにコーフンしてるのと、拾うのがたのしいのとで、ものすごい量のサンマやイワシを拾ってしまうんだけれど、やつらは生ものなので、拾った日のうちに処理しなくてはならない。結果、深夜まで泣きながら台所に立たねばならない羽目になる。

知床に住んで最初の何年かは毎年同じ過ちをくりかえしていたのだけど、だんだんと私も大人になり、「ほどほど」に拾うようになった。やっぱ三十路に入ると人間落ち着くもんね、なんて思っていたのだけれど、フィンランドに来て結局同じようなことをしてるじゃないか、ワタシよ!




ゴミ取りが本当にイヤになってきた私は、なるべくゴミ取りをしなくてもいい方法を考えた。
その方法とは、「ジュース」

大きな葉っぱだけをとれば、あとの細かいものは取らなくてもいい、ゴールデンコース!
なぜなら、全部蒸して濾してしまうから!

というわけで、ダンナ実家にジュースつくり用の蒸し器を借りに行った。




蒸し器は3段構成。

一番下に沸騰したお湯、一番上にプオルッカを投入する。そうすると、湯気が最上段のプオルッカを加熱して、ジュースがにじみ出て、真ん中の段にたまる。真ん中の段にはホースがついていて、公民館の麦茶給湯器よろしく、そこからジュースがでてくる。それを鍋などで受け取める。




蒸されている最中のプオルッカの様子はときどき伺い、かき混ぜたり、だんだんカサが減ってくるので、追加のプオルッカを投入したりする。ちなみに、プオルッカだけでもいいのだけれど、それだとちょっと酸っぱすぎるので、適宜じぶんの好みの量の砂糖を混ぜる。うちの場合、「白砂糖は諸悪の根源」とか口走る人間が住んでいるのであんまり入れられないのだけど、ヤツが見てないうちに半キロぐらい投入した。



ホースの先にはクリップがついていて、ときどきこれを解放してジュースを蒸し器から鍋に移動してあげる。

クリップなしで蒸し器から垂れ流しでもいいような気もするのだけれど、ダンナ母に「クリップを使ったほうがよろしい」と指導されているので、使っている。どんな具体的な効果があるのかどうかわからないけれど、ともかくそこらへんのとこはいちいち疑問に思ってはいけないのだ。カト家ではダンナ母のいうことは絶対なのだ。オカーサン、ばんざい!

ちなみに出来上がったジュースはこのままだと超濃縮状態なので、水などで割って飲む。
ふつうの水を足して飲むのがいつもの飲み方なんだけれど、炭酸水で割ったり、お酒を足してもいける。



こんなそんなで出来上がったジュースは、約20リッター。
これでバケツ約3杯分のプオルッカを消費できた。

うちの冷凍庫にはいりきらなかったので、ダンナ実家のムロ(防空壕みたいなとこ。というか、戦争時にはほんとに防空壕として使うらしい)に入れさせてもらった。そこは涼しい上に温度が一定で凍らないので、イモやらジャムやらの食糧保管庫として使われている。

それにしても、気のすむまでとっても、バケツ5杯かあ。。
とったあとゴミだらけのままで誰かにあげられるんなら、もっと思うぞんぶん、ほんとに文字どおり気のすむまでとれたのかもしれないけれど、そんなうまい話もないしなあ。。
やや、摘みに行くのはキライだけどゴミ取りはスキっていう人とペアを組めば、もしかして問題は解決するかも。。。?

ともあれ、今後フィンランドでベリー摘みをしてみたいワとお考えの皆様にお伝えしたいのは、とったあとはジュースにすると楽ちんです!ということと、ゴミ取り作業がスキなお友達とペアを組むのが理想的です!ということです。

というわけで、今年のプオルッカの話はこれでおしまい。

それでは、また!


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