昔のフィンランド臭に酔いしれる@ランタサルメン(Rantasalmen)博物館

2014年7月31日

先日猛暑(フィンランドでは25度以上は猛暑)の中サヴォンリンナにむかって猛進中、ふと気づくと運転していたダンナから湯気がでそうになっていたので、あわてて車をとめて休憩をとった。

その時たまたま駐車場のとなりに発見したつつましやかな博物館が、たいへんステキだった。
その名も、ランタサルメン(Rantasalmen)博物館。

何がステキって、その、商売っ気のなさ(もちろん内容もステキです)。
うちらはたまたまその真横に車をたまたま止めたから気が付いたけれど、そうでなければ絶対気が付かなかったにちがいない。

なにしろ、博物館前のいちばん大きい看板ですら、このサイズ。




どこか観光協会的なサイトに色々情報がのってるわけでも、案内看板をあちこちで発見するわけでも、ましてや旅行雑誌やガイドブックに載っているわけでもない。

博物館のスタッフのヒトですら、

「やや、来ていただければ嬉しいんですけど、そんな大げさにアピールするほどの立派な博物館じゃないので。。。」

と口走っちゃうという、驚愕の謙虚さ&素朴さ。
そういう心情を表してか、入場料はタダである。


博物館の内容以上にここらへんの謙虚さ&素朴さが、フィンランド的。。。


自己アピールがうまくて要領よく世の中わたっていくタイプの真逆をいく、うちのフィン人ダンナを思わず思い起こしてしまうわ。。。。

あんた、ちゃんとやってるよ!

いいとこ、いっぱいあるよ!

アンタのかわりに、私が言ってあげるよ!


…というわけで、彼らになりかわって私が彼ら(ランタサルメン博物館)がなかなかステキだったという話をご紹介いたします。




ランタサルメン博物館は、母屋・倉庫・サウナ小屋・風車などいくつかの建築物がまとめて保存され、博物館として公開されている。

主な展示がおさまっている母屋↑




風車はおそらく改修などされているのだろうけれど、風が吹いたらほんとに動き出して現役で活躍できそうなピチピチ具合。

フィンランドの田舎を車ではしっていると、こういう木造の風車を見かけることがけっこうある。

ボロい廃墟風になってしまった風車は、ボロさがベテラン臭をただよわせ想像を刺激するので好きなのだけれど、こういうキレイなのは彼らが現役で活躍してたころの姿を見せてくれるようで、これはこれで面白かった。



母屋のとなりには、倉庫。
倉庫には昔の農作業用品などが展示されている。 

全体的にほこりっぽい中、羊毛をつむぐ機械がつかいこまれた飴色を、しぶい感じで光らせている。





農作業と関係ないけれど、倉庫のドア鍵がイケていた。

いつか自分の家をたてたら、1個くらいこういう鍵をつけたい。
玄関がダメなら勝手口でもいい。




母屋の中には、作業部屋、書斎、台所、居間、寝室、などなどが続く。




この母屋は、1963年に寄贈されて博物館として公開される前までは、マイヤとペンティという夫婦のものだったそう。






しかしこの家はマイヤとペンティが建てたものではなく、そもそもは200年前に建てられたものに何度も修復と増築をくわえてきたものらしい。


この家の最後の住人だったペンティとマイヤ、そしてその前の住人たちも、ここの窓から夏の風景をながめたんだろうか。

この窓のそとには緑の森に囲まれた、大きな湖が広がっている。






台所にはりっぱなオーブンがついていた。

博物館のスタッフの方によると(私たちがいた1時間の間わたしらしかお客がいなかったため、つきっきりで解説してくれた)、昔の建物には煙突というシステムがなく、家の中に煙が充満しまっくろだった。

しかし、あるとき煙突付きオーブンというハイテクシステムが導入され、このようなこぎれいなキッチンが登場したのだそう。ちなみにそれは1900年代はじめのことらしい。
1900年代はじめっていったら、日本だと明治時代ごろだ。




そういえば、学校の歴史の授業のとき、先生が

「むかしのフィンランドの一般的な家には窓も煙突もありませんでした。そんな中で料理をしたり暖をとるために火をたいたため、家の中にいるとススで顔がまっくろになったのでした。」

「だから、その時代にフィンランドに来たスウェーデンの人達は、フィンランド人のが顔がくろいといってびっくりしたそうです」

と言っていた。


この話をダンナにしたら、

「そんな話、聞いたことない」

と言っていた。しかしダンナより学校の先生のほうが歴史モノには詳しいと思うので、『フィン人のスス顔にはスウェーデン人もびっくり!』と、私はとりあえずノートにしたためた。





台所用品の展示が、なんだかこじゃれた雑貨屋さんのよう。







こじゃれグッズの中に、肩甲骨を発見。





肩甲骨。。




台所用品として並んでいるんだから、ヘラかなんかとして使ったんだろう。


ハンティングから帰ってきて家の裏なんかで解体しているダンナさんの様子を見に行った奥さんが、そのへんに転がっていたこの骨に目をとめ、


「かたくて丈夫だし、形もちょうどいいし、持ち手のグリップもいいし、これ、チョーダイ!ヘラとして使うから」

とでも言ったんだろうか。


それにしてもこの骨、形と大きさから言って、シカかなんかだろうか。
でもなんか違う。。
日本を離れるときに骨図鑑をヒトに譲ってしまったことが悔やまれる。
重くて送料かさんだとしても、やっぱりフィンランドまで持ってこればよかった。




大きな居間。

この地域の歴史をまとめた展示が壁にかけてある。




そしてその部屋の片隅には、台所にあったものより、ずっと大きなオーブン兼ストーブ。

かなりでっかい。
台所にあったのの、2倍くらいの大きさだ。




ストーブの上は、ロフト風になっており、寝れる。
床暖付きのベッドのようなものだ。

右についている階段をつかってよじのぼる。

薪をもやし終わって炭が灰になっても、ストーブ自体が熱をたくわえているので、長時間暖かい。その上で寝るちゅうのは、寒い冬なんかには相当な幸せ体験だったろう。

うちにもぜひ1つほしい。




窓際にはほぐしかけの羊毛がひとつかみ。

ここで日にあたりながら、のんびり毛糸とか作ったりしてみたい。






こんなステキなランタサルメン博物館、サヴォンリンナから車で一時間も走らないところにあります。

フィンランドの田舎のちいさな町の博物館に行ってみたいわという方のご参考になれば幸いです。




■ランタサルメン博物館(Rantasalmen museo)

所在地   Ohitustie 7 58900 Rantasalmi
開館時期  6月初旬から8月中旬のみ(それ以外の期間は閉まっています)。
開館時間  11時~17時。月曜休館。




それでは、また!



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