白夜の国での、開館時間問題

2014年7月8日

リミンカ湾自然センターの朝は遅い。

なんと、あさ10時オープンである。

ふつう、というか、日本では、自然センター系の施設の開館時間は早い。
8時とかが普通だ。冬の閑散期のみ10時オープンにしているところもぼちぼちあるけれど、冬でもないのに9時以降オープンというのは聞いたことがない。







日本の自然センター・ビジターセンターが朝早い理由、それは、お客さんたちが朝早くからやってくるからだ。
お客さんたちが朝早くやってくる場合は、おもに3パターンある。



その1)かけ足バタバタ型 
予定をぎゅうぎゅう入れている(もしくはそういう風にアレンジされた団体ツアーに参加している)ので朝早く出発しないと予定をこなせないという人々。
その2)朝から生き物熱心観察型 
鳥でも哺乳類でも、早朝は動きが活発なのでいろんな種類を見られたり、いろんなシーンに遭遇できる可能性が高い。そういう出会いを期待して日の出とともに動きだしていている人々。 
その3)もともと朝型 
もともと早起きが苦にならななくて、旅先だとウキウキしてさらに早起きしてしまう人々。

ワタシの前職場は知床を拠点にした自然保全系の財団法人だったのだけれど、そこは知床自然センター、羅臼ビジターセンター、知床五湖フィールドハウス、ルサ・フィールドハウスという4つの施設の運営もやっていた。
そこで私は主に財団法人全体の広報の仕事をやっていたので、接客に回ることはほとんどなかったのだけれど、それでも自分の机のあった知床自然センターの開館時間にあわせて出勤していた。

知床自然センターは、夏は8時、冬は9時に開館する。
だからワタシの出勤時間は、夏はあさ7時半、冬は8時半だった。

自然系ビジターセンターに勤めるってのはそういうもんなのだ、逃れられない運命なのだ、そう思って8年間よれよれと低血圧の重いからだにムチうつ思いで通っていたのだ。


なので、

「じゃ、朝10時に!」

と出勤時間についてイケメン・オッリに言われた時は、

ああ、インターンだからちょっと遅めに出勤していいよということなのかなと思ったのだ。
自然系の施設なのに、10時出勤なんてありえないだろと思ったからだ。



しかし!

ぜんぜんそういうことじゃなかった。

リミンカ湾ビジターセンターの開館時刻自体が朝10時(通年)で、スタッフの出勤時刻もそれにあわせて朝10時なのだ。ちょっと30分とかせめて15分くらい早めに来て開館準備をするとかそういうこともなく、みんな10時ちょうどに出勤してくる。

開館時刻だけでない。
開館時間、休館日も日本とちがった。


つまり、週末は平日より2時間も早くしまっちゃうのだ。
そのうえ、国民の祝日は基本休館しちゃうのだ。


これで大丈夫なのか!?と私は大変不思議であった。


なので、


ここって鳥めあてのお客さん(=朝早いお客さん)ばっかなのに、
もっと早く開けてほしいって言われないの?
朝10時って遅くない?

平日より土日とか祝日のほうがお客さんの需要あるんじゃないの?
開けなくていいの?


とオッリはじめ同僚の皆さんに聞いてみた。
すると、



「やー、そういうこと言われたこと、ないよ」

「フィンランドにあるこういう自然センターとかビジターセンターは、たいていどこも10時開館だよ」


と、言われる。
みなさん、何が問題なの?という顔である。





しまった。
すっかり忘れていた。
私がいまいるのは、日本ではなく、フィンランドなのだ。
あんまりにも前職と似たような職場環境なのでおもわずちょっとコンフューズしていたけれど、


白夜だってのに、早朝もなんもあるわけないがな!

『バードウォッチングは早朝に』なんつー常識は、白夜の国には通じないのだ!

朝早い必要なんて、何にもないのだ!



それに、


祝日や週末にお店や施設が休みだとか早く閉まるなんて、フィンランドじゃ当たり前なのだ。


何をいまさら驚いてるのだ、ワタシよ!






ちなみに、リミンカ湾自然センターが閉まるのは、夕方の6時だ。
開くのが遅い分、閉まるのもちょっと遅い。

スタッフの就業時間も、同じく6時だ。
土日は4時。

私が見ていたかぎり、みんな残業は1分たりともしていなかった。

それでも、電話対応や来客・接客対応などに時間をとられて、どうしても終わらせなくてはならない仕事が終わらない状況に陥ったりもするんじゃないだろうか。
そういうときは、いたしかたなく閉館後に残って残業するんだろうか。

そう思って聞いてみたら、

「やっぱり繁忙期はそういうことはあるよ。ただし、閉館後に残ってやるのじゃなく、開館前に朝ちょっと早く来てやるけどね。」
とみなさん。

朝やるほうが、おしりが決まってる分ダラダラやらないから、いいかもね。。。

そして、そういう残業の対価は残業代ではなく、休暇でもらえるそうだ。
つまり、残業30時間やったとしたら、別の時期に埋め合わせとして(休みやすい時期に)30時間分休みをもらえるということ。

これは雇い主にとっても賢い選択だわな。。。
サービス残業させるのもヒドイけど、残業代払うのだってけっこう大変なのだ。
残業代払うのだって原資がいる。
納品して10万円入ってくる仕事のために、20万円残業されたら困るのだ。


「残業代もうこれ以上払えないから、残業させるな!みんなを早く家に返せ!」って、夏はよく言われたなあ、前職の元上司。。
お元気だろうか。

胃に穴とかあけず、白髪もふやさずいつまでも元気にしていてほしいので、そのうちトナカイの肉とかいやしのムーミングッズでも送ろうと思う。




実はひそかに数日前にインターンシップは終了したのですが、このインターン体験シリーズ、イケメン・オッリ観察シリーズともに、まだもうちょっと続きます。

しつこいですが、お付き合いいただければうれしいです。


それでは、また!


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ
楽しんで読んでいただけたら、クリックしていただけるとうれしいです↑



コメントを投稿

Latest Instagrams

© Kato@Oulu. Design by FCD.