サヴォンリンナの古城で男子諸君の胆をつぶした話

2014年7月22日

ここしばらくインターン話ばかり続いていたので、ちょっと閑話休題(飽きました)。
こないだ、2泊3日でダンナとサヴォンリンナ(Savonlinna)に行ったときのお話をしたい。

サヴォンリンナというのは、フィンランドの南東にある町の名前だ。




湖がそこらじゅうに散在するこの町の中心にはお城があり、夏になるとこのお城で1か月以上にわたって毎日違う演目のオペラが上演されるというオペラ・フェスティバルが開催される。

 詳しくは公式サイトをご参照ください→ Savonlinna Opera Festival (英語版サイト)


だから「夏にサヴォンリンナにいく」と口走ろうもんなら、「オペラ見に行くんでしょ?」と聞かれるハメになる。

オペラを見に行く予定だったら、この質問にウキウキと答えられたんだろうけれど、あいにく今回の私たちはただの観光。。

そもそも、ここに行こうと決めたのも前日なら、サヴォンリンナってのはあくまで町の名前で、お城はオラヴィンリンナ(Olavinlinna)というのだということすら宿の予約をするときにはじめて知ったくらいなのだ(『リンナLinna』というのはフィンランド語で『お城』という意味だから、サヴォンリンナっていえばサヴォって町にあるお城だと思っていた)。

オペラ・フェスティバルで有名なことは知っていたけれど、その真っただ中の日程だったことですら、宿の空室がない&どこもバカ高いことで初めて気が付いたという、ほんとに、ここに観光に行く資格テストとかあったら、絶対落第である。そういうのなくてホントによかった。




サヴォンリンナはうわさ通りのきれいな町だった。

大小の湖がほんとに文字通りあちこちにあり、フィンランドの観光パンフレットを見ているようだった。



オウルにも湖はあるし海だってあるので水辺の風景は見慣れているハズなのだが、何かが違う。。
なにか、こっちのほうがステキに見えるわ。。
湖の中島みたいな、ちいさい島がたくさんあるからかしら。。
それともタダの南部憧れのほとばしりかしら。。




古城オラヴィンリンナにちかづくにつれ、道がすべて石畳に。
ガタガタすごくて、車のタイヤ、はずれそう。

ここの通りだけでなく、町のあちこちにいかにもフィンランド的な古い木造建築の建物がならんでおり、あふれだす城下町のオーラ、というかんじ。


そんな風情あふれるサヴォンリンナ、実は「携帯電話投げ」世界大会の開催地としても有名だ。優勝者には新しい携帯電話が贈られるというこの国際大会、初年度の2000年以降、各国から携帯電話投げのつわものたちが押し寄せ、毎年もりあがっているらしい。

ステキ城下町に集う、ケータイ投げのつわものたち。。
各国代表のみなさまは、この石畳の通りに面したステキカフェのステキテラスにみんなで腰かけたりするんだろうか。遠くにお城を眺めつつビールとかシャンパンとかをたしなみながら、

「あのモデルは横のボタンがちょっと邪魔なんで、手首のスナップが肝」

とか、

「やっぱ折りたたみ式ガラケーのほうが、スローのあとの回転がよかった」

とか、
そういうこと談義なさったりするんだろうか。

そういう光景、いつか是非お目にかかってみたい。




それにしても、路駐多いな!

こっちもお城の近くに路駐しようと思っていたのに、予定がくるうわ。。
しょうがないから駐車場を探すも、お城のちかくはすべて満車。結局、タダでとめられる駐車場を探していたらお城から10分以上かかるところになってしまったが、無事駐車できてまんぞくしたので、ダンナを引き連れてそぞろ歩く。




お!遠くにようやく見えてきた。
城だわ、城!

オラヴィンリンナ!
訳して、聖オラフさんの城!





お城は湖に浮かぶようにたてられている。
島のよう。
本土とお城をつなぐ桟橋は、半固定式で、桟橋と言っても柱が湖の底にぜんぶ固定されているわけではない。ここを通らなければならない船があるときは折りたたまれて収納されていた。


オラヴィンリンナの入場料は、

・おとな       8ユーロ (10人以上の団体 6ユーロ)
・7歳から17歳  4ユーロ
・7歳以下     タダ
・家族(おとな2人+子ども2人) 18ユーロ
(値段は2014年のものです。)

ちなみに後から聞いたのだけれど、世界博物館デイ(International Museum Day)である5月18日は入場料無料、くわえて、聖オラフの日(St.Oraf's Day)である7月29日は入場料1ユーロだそう。



オラヴィンリンナのお城入場料に加え、むかい岸にあるサヴォ地方博物館(Savonlinna Provincial Museum)などの入場料も込みになったセットチケットもあり、それは

・おとな      9ユーロ
・7歳から17歳 4ユーロ
・7歳以下     タダ

サヴォ地方博物館はけっこう小規模なもので人によっては30分もあれば十分かもしれないのだけれど、1ユーロしか変わらない(17歳以下については、そもそも同じ値段)なので、こちらを買ってもそんなにソンはしないとおもう。


私とダンナは、このセットチケットにした。





中世風のドレスを身にまとったガイドさんがタダで解説してくれる、ガイド付きツアーがチケット売り場の横から定期的に出発していたのだけれど(英語版とフィンランド語版があった)、待っている人をみたらけっこうな人数だったので、参加せず。。

ふらふらと勝手に歩かせていただく。




窓ひとつない石積みの小部屋は独特の空気があって、なんとなく、息がつまる。
それにしても、天井の石はどうやって積んだんだろう。
見てるだけでも首がまがる。


主要なお部屋にあった暖炉の上には、王冠の絵が刻んであった。


大きなホール。
いまでこそ彫刻がおいてあるだけだけれど、お城が現役だったころは、ここで会議やら集会的なこともやってたのかもしれない。

ちなみに一番おおきなホールは、オペラフェスティバルの会場として使われていたため昼間は関係者以外立ち入り禁止になっており、私らは見ることができなかった。

ざんねん。。




リハーサルなのか、女の人の高くて細い声がオペラをうたっているのが遠くからきこえてくる。

石の壁に声がカラカラとひびいて、ふしぎな感じ。
オペラ・フェスティバル中だということをあえて忘れて、お城のお姫様がうたってるつもりで聞いてみたらものすごく感激してきたので、ダンナにその旨報告したのだが、

「何歳じゃ、あんたは。」
と言われ、我に返った。



それにしても、この、あちこちの壁にひっついている、鉄の棒かなにかで形成されたバッテンにはどういう意味があるのだろうか。




このお城だけじゃなく、フィンランドのあちこちにある古い石造りの教会なんかにも、これと同じようなバッテンがよくくっついているような気もする。

教会なんかだと、「すみっこ」とか、「柱の隣」とか、ある程度バッテンのついている場所に規則性が見いだせるので飾りなのかなと思うのだけれど、このお城の壁のバッテンは配置が自由すぎる。何かの固定のためなんだろうか。
ああ、ベルばら風衣装のガイドさん付ツアーに参加すればよかったわ。。




お城の中庭にそびえたつ、木。
お城の屋上から見ると、ちょっとしたラピュタ風だ。

「ラピュタの木みたくない?」

とダンナに同意を求めたが、

「え?あのでっかい虫がでてくるやつ?」
と、ダンナ。

…それはナウシカじゃ。。
そんな彼は目下、日本アニメおたくであるいとこのミッコを講師に、宮崎映画を勉強中である。




ああ、それにしても、トイレに行きたいのに、トイレが見つからない。


いや、トイレはこちらという矢印つきの案内看板は見つかるのだが、その言う通りについていっても、次の矢印が見つかるだけで、肝心のトイレそのものが見つからないのだ。


どこ?

トイレはどこ?



それとも何かしら、私の目がフシアナなのかしら。

トイレが、トイレが、


見つからない!

ここは、トイレ迷路か!



と思って徘徊していたら、臨界点ぎりぎりでようやっとトイレを発見。かけこんだ。


ふー、すっきり、
と思いながら、トイレから出てきた私は大きな鏡のついた洗面台で手をあらっていた。
トイレの壁も床もぜんぶお城の中のほかの部屋同様石造りで、たいへん立派であった。

他には誰もいなかったので、ペーパータオルで手をふきつつその立派な天井やらをのんびり拝見していたら、高校生くらいの金髪あかほっぺの青年がとつぜん入ってきた。

彼も臨界点ぎりぎりだったのだろうか、けっこうな駆け込み具合である。しかし私を見るなり、
「きゃっ。スミマセン」
というかんじで、うさぎみたいにジャンプ&ユーターンして、飛び出していった。


…慌てて女子トイレと男子トイレまちがえたのね。
ダイジョブよ、私は気にしてないからさ!
ファイっ!


と思いつつ、石壁見物を続行していた私だったのだが、
結論から先に言ってしまうと、

間違えてたのは私のほうだったのだ!
ウサギ青年はなんにも悪くなかったのだ!



ウサギ青年が去った数秒後、今度はサンタ並のビール腹をゆらした黒縁メガネのオジサンがすたすた入ってきた。

オジサンは私を見ると、

「オホっ」

と言って(フィンランド人がびっくりしたときに言うことば)、入口のマークを確認しにだろうか、外にでていった。
で、しばらくしてまた戻ってきた。
で、私のことを不思議そうに見ていたのだけれど、私のほうも不思議そうにオジサンのこと観察してるもんだから、気まずくなったのか、黙って立ち去ってしまった。


ふつう、こういう事態に遭遇したら「もしかして、私まちがってた?」と真っ先に自分を疑うのだろう。しかし、その時の私はなぜか自分がいま女子トイレにいるという自信に満ち溢れており、自分が間違ってたかもなんて、1ミリも疑いやしなかったのだ。



なんでだ!

入ってすぐのところに立ちション用便器がならんでいたのを、見たのだったよな、ワタシよ!

「お母さんが男の子つれてくるからこういうのもあるのね」と思ったというが、
それにしては大きいなとか、数が多いなと思わなかったのか?、ワタシよ!

1人だけならともかく2人も男子が入ってきたら、おかしいと思うだろ、ワタシよ!


「おじさん、だまってないでヒトコト言ってくれればよかったのに」とかあとで口走ったらしいが、人のせいにするな、ワタシよ!!

「こんな事態にもかかわらず落ち着きはらった態度を保てて、ワタシも大人になった」とかあとでダンナに自慢したというが、なんの自慢にもなってないぞ、ワタシよ!!




フィンランドのトイレ表記の基本は、

男子トイレ → M (Mies=「男」の略)
女子トイレ → N (Nainen=「女」の略)

となっている。
アルファベットのよこに女の人の絵や男の人の絵が付いていることも多いが、アルファベットだけのこともある。

MがMiesの略で、NがNainenの略だと覚えるまでは、どっちがどっちだっけ?となることもあったけれど、さすがにもう最近はこれは大丈夫だと思っていた。
たぶん今回はあまりにもせっぱつまってもうろうとしていたので、MをNと見間違えたんだろう。

それにしても、今回の件はワタシより青年とオジサンのほうが、ダメージが大きかったようだったので、本当に申し訳ない。




というわけで、フィンランドにご旅行の予定のある皆様、フィンランドのトイレは女子がNで、男子がMです!

MiesとNainenというフィンランド語が覚えにくければ、【女がニキータ(Nikita)で男がマッチョ(Macho)】と覚えていただいてもかまいません。もっと上品な他の言葉に置き換えていただいてもぜんぜんかまいません。

ご参考になれば幸いです。

それでは、また!



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