フィンランドの不思議なメーデー(その名もヴァップ)

2014年5月4日

5月1日はフィンランドは祝日で、Vappu(ヴァップ)というお祭りだった。

ヴァップはフィンランド人にとってはクリスマス、イースター、夏至祭などとならぶビッグな祝日ならしく、学校も仕事もスーパーも銀行も休み。ちまたにはこの時期限定フードやドリンクが登場する。

ヴァップにちなんだモノを売るバップマーケット風のものが市場広場に出現し、






ウィキペディアによると蜂蜜酒の一種らしいが実際ははちみつは一滴も入っていないという、レーズン&レモン&イースト風味のふしぎな微発泡の飲み物「シマ」や、




砂糖がかかった揚げパンやらふつうの菓子パンやらを売ったりしている。

このひと口タイプの丸いのは、ドーナッツというよりほんと給食に出たりした懐かしの揚げパンの味がする。郷愁この上ない。






この丸いの以外にも、食感はかりんとうで中にはクリームが入ってて外見はタラのタチ(白子)のテンプラ風な揚げ菓子もある。まずくないけど、マイフェイバリットとするには精神的距離があと800キロくらいあるので、今後食べる予定はいまのところない。というわけで、写真もないのでした。


カラフル風船やらキャラクター風船やら紙リボンやらで家の中やお店などを飾りつけしたりする人もいて、スーパーやら街角に風船売りも登場する。




幼稚園や小中学校、高校などでは仮装パーティー風のイベントが開かれることもある。

私がフィンランドで高校やってたときも、近くの中学校いくつかと合同でイベントのようなものがあった。

なにかヴァップのコンセプトにあった仮装をするというわけではなく、なぜかターザンとか、なぜかネイティブアメリカン一家とか、なぜかペンギンとか、なぜか海賊とかなぜかココヤシスカートにビキニの子とかいたような気がする。
そんな風にはげしく仮装している人もいたけれど、思春期の女子の多くはそれなりに人目に敏感なので、登下校時にはずかしくない程度のカラフルな服という人も多かった。




や、それにしても久々に見てみると若いわねみんな。。





それぞれ仲良しグループ同士でテーマをきめている子たちもいて、このグループはオーストラリアという設定だったような気がする。ニュージーランドだったかもしれない。
ちなみに風船や紙リボンはヴァップの飾りの定番。

もちろんこういうイベントに興味がない子とか仮装なんてバカバカしいと思ってる子はふつうの格好で登校してきていた。






それにしても当時不良学生だった私は、シマ飲んで揚げパンたべて仮装して広場に集まったこと以外はヴァップについて何にも覚えてないのだった。なんか他にも色々あったような気もするんだけれどなあ。。


このころから不思議だったのが、ヴァップのときにオトナが高校を卒業するときにもらう帽子をかぶるという風習だった。

↓この白い帽子のこと。


写真は私が通っていた高校の卒業式の写真。それにしても当時の自分の化粧がケバくてガクゼンとする。。それにしても、昔の写真を掘り出すって自虐的な作業だわね。。








帽子はわたしらの高校ではこんなふうに↑担任の先生がひとりひとりに手渡してくれた。
写真左は友達ヘイディとヘイディの担任の先生、フランス語の先生だった。フィンランド語しゃべるときもびみょうにフランス語っぽいアクセントでになってるときがあって、みんなでモノマネしてあそんだっけな。。

ちなみにこの帽子、学校だとか国からのプレゼントではなくて、各自お金払って買うんだったような気がしたけれど、記憶がさだかではない。


で、せっかくもらった帽子、卒業式以降のつかい道が、これだ↓







高校卒業式で晴れがましくもらった帽子は、ヴァップの飲み会コスチュームに変身するのだ。

帽子もらいたての若者だけでなく、帽子ベテラン風のオジサンオバサン、おじいさんやオバアサンがかぶっているのもたまに見かける。


この帽子はヴァップのシンボル的な扱いを受けていて、町の銅像なんかにもかぶせられる。
帽子かぶった瞬間が、ヴァップ開幕の合図ってことなのだと学校の先生が言っていた。




ちなみにオウルの場合は、このフランゼンさんの銅像。彼はフィンランド語で戯曲を書いたりした人だそう。オウル大聖堂のすぐよこにいる。

銅像がちょっと大きいので、学生たちはクレーンでも持ち上げてもらい、銅像サイズの帽子をのせ、それを大学生や市民たちが見守る。ちなみに帽子が乗っかった瞬間に拍手が沸き起こるわけでもなかった。また、のせ終わったあとにクレーン上の学生がシャンパンをポンっと開けて乾杯していたんだけど、それにも観衆無反応。

そのレスポンスの薄さに、一緒に見物に行ったオウル大卒業生でギリシャ人の友達マリタが「フィンランド人って、リアクション薄すぎない?イベントの幹事とか司会とか、フィンランドでやれる気がしない」と言っていた。







それでも銅像に帽子がのってしばらくすると、トラックの荷台でスタンバっている大学生と思われるオーケストラの人たちがひっそりとなにやら演奏。

トラックがゆっくりと動き出すと、ブレーメンの音楽隊よろしく大学生の群れがトラックについてぞろぞろ歩いていった。 このあと大学生たちはこのあと工学部系の1年生がコスプレや裸で川に飛び込んだりするのが恒例だそう。私は見に行かなかったけれど、はじめてその話をきいたときは新歓コンパの余興みたいだなと思った。

大学生はみんなお揃いのつなぎを着ているからすぐわかる。







このつなぎ、ヴァップ以外で着るのは結婚式の余興程度で、早い話、学校ごと、学部ごとのヴァップ専用ユニフォームみたいなもんだ。
学校で売っているので、ほしい人は買うそう。ちなみに「私、大学生です!って自慢したいみたいに見えてアホラシイからヤダ、着ないし買わない」という人ももちろんいる。ちなみに大学だけでなく、専門学校でもこういうのあるとこもあって、着ている人もいる。

この「学生がお揃いを着たがる」現象、外国人から見ると相当ふしぎ。
幼稚園から大学まで一切制服がないフィンランドならではの「制服/ユニフォームへの憧れ」みたいなのの反動なのかもしれないけど、「制服なんで着なきゃいけないんですかっっ?」て涙目で先生にうったえる日本の女子中学生の話とか教えてあげたい気もする。


こんなふうに、みんなが酒をのんでさわいだりそれらしい食べ物がでまわる以外は、ほぼ学生行事っぽいのが、ヴァップなのだ。



なんでこういうの学生イベントが春の到来を祝うことにつながるのか、ほんとに不思議だ。

そもそも、VappuってのはValburgさんっていうドイツのバイエルン出身の修道尼にちなんでついた名前で、Vappuha彼女が聖人として扱われるようになった5月1日を記念して始まった伝統行事なのだ、キリスト教がフィンランドにやってくる前から続いていた北欧独特の春をお祝いする行事と一緒になって今に至るのだと学校で先生が言っていた。

で、そのまま刈り上げヘアーがトレードマークの我らがマルヨ先生が私の長年の疑問もすっきり解決してくれるのかと期待したのだけど、ダメだった。なぜならマルヨも知らなかったからなのだ。

そもそもなんでキリスト教の尼さんの聖列記念日が北欧独特の風習と統合されちゃれうるのか、疑問がふくらんだだけだったのだ!

私のまわりにいるフィンランド人にも聞いてみたけど、
「そういうものだから」という答えしかかえってこなくて、私の中に巣くう質問魔を逆上させただけであった。

消化不良感、かぎりなし。。

それじゃ、また!



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