タダではやすませてくれなかった、語学学校

2014年4月9日





前回ちらっと述べたけれど、こないだ弟の結婚式があったので2週間ほど日本に行ってきた。

移民向け語学学校のほうは、お休みをいただいた。
ちなみにこの学校、職業安定所が主催してるだけあってそんな簡単に休ませてはいただけない。

ただし、

・本人または自分の子供が病気の場合
(この場合、病院で発行してもらった診断書を学校に見せてその旨証明しないといけない)

・学校に入れることがわかるだいぶ前に、すでに航空券を購入していた場合
・近親者の冠婚葬祭のための渡航

などの場合は特別にお休みを頂けることになっている。

これに違反して勝手に休んだ場合(先生に事前に「休むね!」って連絡したら無断欠席扱いにならないわけじゃなく、事前に連絡あろうがなかろうが上記以外の理由で休んだら勝手に休んだという扱いになる)、学校の事務方の人々や職業安定所などに連絡がゆく。

で、そのあとどうなるか。



同じクラスにいたソマリア人のイスマイルは、あるとき風邪で2週間近く休んだ。
2週間後、元気になったイスマイルはお医者さんの診断書をもって登校してきた。診断書には「1週間の自宅養生の必要あり」と書いてあったそうだ。イスマイルは先生にその紙を渡したが、先生首を横に振る。涙目ですがるイスマイル。
…結局イスマイルは退学処分。

人づてに聞いたところによると、先生に2週間全然連絡してなかった上、診断書に書いてあるのよりもずっと長く勝手に休んだのがダメだったらしい。
ソマリアに残してきた結婚したばかりの奥さんを、いつかフィンランドに呼び寄せるのだと言っていた21歳イスマイル。その後、彼がどうなったのかは誰も知らない。

そのときは、

「勝手に休むと本当にマズイことになっちゃうのね。。。」

と、クラスメイト全員青ざめたものだった。
「無断欠席してる人いても先生&学校はけっこう甘いよ!退学もアリなんてただのオドシよ!」という他のクラスの人たちの言葉はデマだったのかもしれない。

まあ、そんなことはともあれ、この学校はフィンランド語も教えてくれるけれどあくまで職業訓練の場なわけで(この学校が何の目的で設置されてる学校なのかって話は→こちら)、そういう意味では「無断欠席は許されない。」というフィンランド社会で生きていく上で必須な常識、「こんなこと職場でやったらクビだよ、アンタ!」という尊い教えを、イスマイルに授けたとも言える。




イスマイルのように退学処分にまではならなかったものの、お調子ものチュニジア人のムニールも、ちょっとヒヤっとしたことがあった。
彼も風邪をひいてあるとき2週間近く休んだ。病欠中もちゃんと先生にも適宜連絡し、病み上がり登校初日には「有効な」診断書も持ってきたらしい。

しかし!

「ちょっと来て」と、ムニールは先生に別室に連れていかれてしまった。
帰ってきたムニール、ひどく落ち込んでいる。どうしたの?と聞いてみると、
「2週間分ほかのクラスメイトより遅れているから、うちらより2週間だか3週間遅れて入学してきた他のクラスに繰り下げ編入になるかもって。」
とのこと。

結局ムニールがその後他のクラスに移ることはなかったのだけれど、そのときは

「ちゃんと段取りふんで出すもん出して休んだとしても、長いこと休むとこんな事態が待っているのね。。。」

と、クラスメイト全員青ざめたものだった。




しかしよく考えればこれ、別に青ざめるようなことでもなんでもない。
途中下車してホームで缶コーヒーとかすすりながら風邪が治るまで休憩してたムニールを、治ったころにちょうどタイミングよくホームに流れ込んできた次の電車に乗せてあげましょうってな話なのだ。
数週間分の遅れを取り戻すため1人で自習に励むより、休んだとこを今これから勉強しようとしているクラスに入れてもらったほうが手っ取り早い。

その人がちゃんと落ちこぼれずに学んでいけること。
それを優先しただけの話なのだ。落ちこぼれ作らない主義、底上げ優先主義とかいう教育大国フィンランドらしい話じゃないですか。。。
まあ、私らのことを思ってくれてのことだとしても、勝手知ったるなじみのクラスメイトたちと離れちゃうのはサミシイだろうなあ、私はなるべくそういう事態には遭遇したくないなと思った。




というわけで、弟の結婚式のためである、航空券も学校入学が決まる3か月も前に購入済みだったという「りっぱな大義名分」があったにも関わらず、学校を2週間も休むということに関して私はちょっとビビっていた。

なので、出発の1か月以上前から担当の先生に何回も相談に行った、というか、「この期間休みますよ、前にOkくれましたけど覚えてました?先生?」と念を押しに行った。

学校は知ってても職業安定所の人にあとから「え!休んだの?事前に言ってよ!」とかいわれるんじゃないかと心配し、職業安定所の担当の人にも連絡した。

そんなこんなで、私は無事に問題なく学校を休んで日本に行けることになった。





ただし、条件がひとつ。


『日本にいる間、毎日フィンランド語でブログを書くこと。』


私が2週間学校を欠席することについて、職業安定所の担当者から私の学校の担当の先生あてに問い合わせがあったらしい。

「2週間の間に遅れた分は、どうやって埋め合わせる予定ですか?」
「埋め合わせに夏休みの2週間登校してフォローするなど代替案を講じる予定ですか?」

ぎょえーーー
うちらの夏休みはもともと2週間しかないのだ!
サラッと言うけどけっこう手きびしいな職業安定所のヒトよ!


しかし私の夏休み蒸発の危機は、私の担当の先生マルヨの機転によって回避された。


「別の日に登校させるのではなく、代わりに、休みの間も毎日宿題を課すことにします」

そう、その宿題が『フィン語ブログ』だったのだ。
「日本にいる間の分、宿題出すからね」とマルヨに言われた時は、しょえー、フィン語ドリルとか書いた電話帖みたいな紙束渡されんのかなと思っていた。だから、その正体がブログだと知ったときには自分の石器時代さ加減に打ちのめされたのであった。


毎日世界のどこにいても、ネットさえあればどこからでも宿題遂行可能!

しかも先生やクラスメイトからの質問・ご意見などにも、コメント欄で随時回答可能!

先生も、宿題の出来具合を、職場やスマホなど、いつでもどっからでも確認可能!

自分の持てるボキャブラリーと知りうる文法を駆使しつつ、しかも書くためにそこそこ新しいボキャブラリーや文法なども自習しなくてはならないという、夢のようによくできたイマドキな宿題であった。


そんなわけで、私はこのしばらくの間このブログを書かずに何をしていたのかというと、そっちのブログを一生懸命書いていたのだ。


内容?


「きょうは とうきょうに います。とうきょうは とても あたたかいです。10ど も あります。」

「きょうは らーめんを たべました。おいしかったので おかわりを にかい しました。」

「きょうは ほっかいどうに きました。わたしの おとうさんと おかあさんは ほっかいどうに すんでいます。 ゆきが たくさん あります。ともだちに あいました。 おさけを たくさん のんだので きもちわるい です。」




 とか、

小学生の夏休みの絵日記にも負けないくらいのぴちぴち・ストレート直球レポートに決まってるじゃないですか!

それにしても、数行おきにカサ増しのために挿入されてくる写真に私が映り込んでなければ、ホントにリアルに小学生日記のようであった。

毎日書いては投稿する前にダンナにフィンランド語のチェックをしてくれとすがりついていたところなんて、「漢字まちがってないか、オカーサン見てー」とか言ってる小学3年生のようであった。

ちなみにダンナ、「間違ってるとこ全部なおしちゃったらかえってウサンクサイから、適度に間違いを残しておいたほうがいい」とかいいつつ、偽装工作することも忘れない。おかげ様で先生にもクラスメイトにもご好評いただき、実はダンナに書かせてたんじゃないの?とか疑われることもなく無事に最終日まで乗り切ることができた。




そんなこんなで、こちらのブログしばらくほったらかしにしてしまっておりましたが、またボチボチ再開いたします。

またどうぞごひいきに!


それでは、また!




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